東急というと東横線や田園都市線などの通勤路線を思い浮かべますが、路面電車の世田谷線も東急の一路線です。
今回は、東急世田谷線の全線に乗車しましたので、その様子をお届けします。
東急世田谷線
地元住民の足として活躍
東急世田谷線は、都電荒川線とともに都内に残る数少ない軌道線です。
世田谷区の三軒茶屋駅と下高井戸駅を結ぶ全長5キロの路線で、所要時間は約17分です。
世田谷線は地元住民の足としての性格が強く、通勤路線である東横線や田園都市線など、東急の他の路線とは異なった地元情緒を感じます。
【均一料金】バスのような運賃体系
東急世田谷線の運賃は、ICカードだと大人147円(現金150円)、子ども73円(現金80円)で全線均一の運賃になっています。
乗車時に運賃を支払い、降車時には改札はありません。
都市部でのバスのような(前扉から前払い運賃を払って乗車する感じ)イメージです。
速度は遅いが本数充実
世田谷線は路面電車のため、最高速度は40キロで、残念ながら遅いです。
しかし、昼間の時間帯で6分、ラッシュ時は4分~5分の本数を確保しており、充実しております。
世田谷線に全線乗車
三軒茶屋~下高井戸17分の旅
それでは、乗車しましたので車窓を中心に説明します。
東急世田谷線の三軒茶屋駅は、田園都市線の三軒茶屋とは場所が違いますので、注意が必要です。
世田谷線は複線で運行していますが、三軒茶屋駅のホームは単線になっています。
路面電車というと、道路の中央部を走っているイメージですが、世田谷線は独立した軌道を走っています。
渋滞に巻き込まれることがないので、定時性が保たれています。
宮の坂駅です。
展示されているのは世田谷線ではなく、江ノ電の車両です。
終点の下高井戸駅です。
下高井戸という住所は杉並区ですが、下高井戸駅は世田谷区です。
幸福の招き猫電車
帰りも途中まで世田谷線を利用しました。
運良く、幸福の招き猫電車に乗ることができました。
幸福の招き猫電車は、1時間に1本~2本の少しレアな電車です。
豪徳寺が招き猫発祥の地だそうです。
つり革も猫の手でした。
若林踏切~停止するのは電車の方~
若林駅で幸福の招き猫電車を降り、若林踏切を見てきました。
若林踏切は、環七通りと世田谷線が平面交差しています。
自動車(バス)からの視点はこちらの記事をどうぞ。
【東急バス・森91系統】東京セレブエリア?(大田区・世田谷区・目黒区)を北上【大森→新代田】<環七一周バスの旅2>
しかし、普通の踏切とは違います。
環七通り側に遮断機や警報器はなく、自動車に一時停止の義務はありません。
その代わり信号が設置されており、自動車は信号によって制御されます。
赤信号になると世田谷線が通過し、電車の方が肩身の狭い思いをしているように見えました。