東京には鉄道のほか、多くの路線バスが走っていますが、短距離のものが大半です。
そんな中、東京駅を起点に約15キロ、1時間かけて運行する路線バスがあります。
今回は、東急バス東98系統を東京駅から終点の等々力操車所まで乗車しました。
東京駅から神奈川県境手前まで1本で行ける希少な路線
東98系統 東京駅南口~等々力操車所を往復
東98系統とは、東急バスの路線で、東京駅南口と等々力操車所の間を往復しています。
東京駅丸の内側にある東京駅南口のバス停から、国道1号や目黒通りを通り、世田谷区の多摩川近くにある等々力操車所に至っています。
コースについては、動画内で詳しく説明しています。
約15キロを1時間かけて走行し、運賃は220円です。
昼間の時間帯は1時間に3本~4本程度の運行本数です。
朝ラッシュの時間帯は1時間に7本と大幅に増発され、通勤・通学の足となっています。
ちなみに、電車で東京から等々力まで移動すると、地下鉄や大井町線を乗り継ぎ約40分、356円(その他にも複数の行き方あり)です。
東急バスでありながら山手線を貫く
東急バスは、その名の通り大半の路線が東急線の沿線を運行しています。
一方、山手線内の運行は、都営バスが主力です。
東京駅からは多くの都営バスが発着していますが、その中で東98系統は東急バスとして、一見東急とは無縁と思われる東京駅を発着しているのです。
かつては都営バスとの共同運行でしたが、都営バスが撤退し、現在は東急バスの単独運行になっています。
東98系統を東京駅から等々力操車所まで乗車
動画にまとめました
バスの車窓などを動画にまとめましたので、動画も是非ご覧ください。(コースの説明のときに貼ったものと同じ動画です)
東京駅南口を出発
それでは、実際に東98系統に乗車します。
東京駅南口、3番乗り場から出発します。
日比谷公園
東京国際フォーラム、馬場先門を経て、日比谷公園の前を通ります。
日比谷公会堂は現在改修工事のため閉鎖中です。
霞が関
日本の行政の中心、霞が関です。
バスは経済産業省の前を通過します。
虎ノ門ヒルズ
霞が関を過ぎると、すぐに虎ノ門ヒルズです。
先日、虎ノ門ヒルズ駅が開業しましたが、このバスは駅から一本新橋寄りの道を通っています。
虎ノ門ヒルズ駅については別途記事を書いています。
東京タワー
このバスは、東京タワーの前を通ります。
東京駅から東京タワーまで一本で行けて便利ですね。
その後、赤羽橋を通ります。
振り返ると、上から下まで東京タワー。
赤羽橋から見る東京タワーはとても美しい。
慶應大学
続いて、慶應大学の前を通ります。
こちらは東門。
そして、こちらが正門です。
正門の方が近代的な感じがします。
目黒駅
東京駅を出発して約30分。
時間にして、このあたりで折り返し地点です。
桜で有名な目黒川を越えます。
春の目黒川の桜並木は大変美しく、多くの人でにぎわいます。
元競馬場前
かつて、この地には目黒競馬場がありましたが、1933年、府中の東京競馬場に移転しています。
跡地は住宅地になっています。
都立大学駅
東急東横線の都立大学駅です。
しかし、都立大学は多摩に移転しており、駅名だけが残っている形です。
隣の学芸大学駅も同様です。
【終点】等々力操車所
等々力で目黒通りから別れ、東急大井町線の等々力駅、そして終点の等々力操車所です。
約1時間のバスの旅でしたが、東京タワーなど見所が多く、退屈することはありませんでした。
等々力渓谷
等々力操車所から歩いて等々力渓谷に立ち寄りました。
等々力渓谷は東京23区唯一の渓谷です。
都心の喧騒を忘れさせてくれるマイナスイオン全開の癒しの空間でした。
等々力渓谷についてはこちらの記事でも触れています。
東京駅からバスで一本、220円で渓谷に行けるというのは、得をした感じがします。
そして、等々力渓谷から約10分歩き、多摩川まで行きました。
向こうには武蔵小杉があります。
神奈川県まであと少しというところまで来ました。